「○点以上取りなさい」と言ってはいけない!!

こんにちは!
ワクワク塾 塾長の福田歩です。

いま中学生たちは期末テスト期間中です。

今日は生徒の一人が、学校が早く終わるので
塾でテスト勉強がしたいとのことで、
2時ごろから自習している横でブログを書いています。

「質問があれば声かけてねー。」

さて、生徒がやりたいことがあって、
自発的に目標を立てて取り組むことは非常に良いと思います。

それは定期テストであっても、
それ以外の、趣味や部活でも。

自分の目標に向けて
“努力した” 経験
“工夫した” 経験
“うまくいかなかった” という経験も
とても大切です。

“うまくいかなかった” という結果よりも
「これだけやったのに、何故うまくいかなかったのかな?」
と考えて、
「では、次はこうしよう」
と修正していくプロセスに価値があります。

失敗は、今できること以上の
その先へ進もうと挑戦している証です!

成長に失敗が不可欠です!!

「失敗する人はカッコイイ!!」

「失敗する人は勇者だ!!」

と、常々こどもたちに話しています。

子供に「○点以上取りなさい」「○位以内に入りなさい」と言ってはいけない!!

上述は、子供が自分で何かを目指すときの話です。

ですが、しばしば、
親が子に対して定期テストの点数や順位の目標を押し付けることがあります。

または学校の先生や塾産業が
生徒の可能性を点数や順位で評価する場合があります。

私に言わせればク○クラエなのですが!

<<<横道にそれます>>>
なぜ私が汚い言葉を使う程怒っているのかというと、
過去、複数の学校の複数の生徒が
テストの点や、出席日数などの、
いわゆる評定のスコア(数値)を根拠に、

「君の希望する高校は無理」
夢を切り捨てられているのです。


今年も、つい最近、そんな言葉に傷ついて
「俺なんか死んじゃえばいいんだ」

とまで言うに至った子が入塾してきました。

ですが、私から見ればどの子も伸び代は十分!!
絶対に無理ではないのです。
事実、これまで全員希望した高校に進学しているのです。

多くの場合、努力も工夫も挑戦もしない人間が、
自分が行動しない言い訳として
軽々しく「無理」という言葉を使い、

他人の夢を壊そうとするのです。

そんな大人は子供と関わらないで欲しいです!!

<<<本文に戻ります>>>

なぜク○クラエかというと、
「○点以上取りなさい」や
「○位以内に入りなさい」は、
子供の成長を止め、

学ぶことをつまらなくさせ、
未来の可能性をしぼませてしまう
最悪な呪いの呪文だからです!!

大人の皆さんに問います!!

「あなたは、他人からそんなことを強要されて、
 本当にやる気が出ますか?
 そのことを好きになれますか?」

子どもたちは、自我の発育の途上にいます。

まだ “自分の意志” がやわらかなのです。

やわらかで、輪郭もはっきりしていないかもしれませんが、
それでも確実に、一人ひとりが個性を持っています。

そのやわらかな自我は
簡単に他者の影響を受けてしまいます。

どんな子も、親に認めて欲しがっています。

自分で自分の自我を守る術が未熟なので
他人に認めてもらうしかないのです。

ですから、子供たちは健気に
親の期待に応えようと頑張ります。

だからこそ、大人はその健気さを利用して
自分の都合や欲求を満たそうとしてはなりません!!

大人になっても周囲(世間、会社、上司、同僚...)に承認してもらうことでしか
自分の存在価値を確かめられない人がいます。
子供の頃から誰かの期待に応えようとしてきたのでしょう。

もしあなたが、我が子に
テストの点数や順位の目標を基準に頑張らせているなら、
あなた自身もかつてその呪いを受けた
被害者なのかもしれません。

あまりにも長い間
他人の欲求を満たすことと引き換えに
自分の存在価値を保証してもらう
いびつな状態が続くと

人は「自分が好きなこと」が
感じられなくなっていきます。

世間がチヤホヤしてくれるステータス
収入とか、学歴とか、高級品とか、
あるいは上司の評価とか......

そのような、他人は「スゴイね」と言ってくれるけど
自分の心は本当は喜んでいない、
虚なもので身を固める必要が出てきます。

これは幸せな生き方でしょうか?

違いますよね。

自分の「好き」がわからないのですから、
いくらステータスを集めても心は満たされないのです。

「幸せ」がわからないのです。

私は、子供たちに必要な学力とは
その子が自分の人生を、
自分の意志で切り開いて
幸せに生きていくために必要な能力のこと
だと思っています。

この能力が我が子に必要ないと思う親御さんはいないはずです。

であるならば、

「○点取りなさい」などと呪ってはいけません。

得点や順位などのスコアは
評価や賞罰とセットになります。

基準の達成に成功すれば、評価され、褒められ、
ご褒美がもらえます。

失敗したら評価されません。
ダメ、無能、罰が与えられます。

あなたは、お子さんの価値は
テストの点なんかで決まらないと
お考えのことでしょう。

しかし、「○点取りなさい」と呪った瞬間から、
子供は、自分の存在価値を
評価や賞罰の基準で計られていると感じます。

そして、罰を受けたくないので
親に認めて欲しいので、
失敗を恐れるようになります。

冒頭に書きました通り、
成長するためには失敗を積み重ねなけらばならないにも関わらず!!

学校のカリキュラムに定められている
いわゆる「テスト範囲」や「受験に必要な知識」には、
確かに色々な物事を考えるための基礎が含まれています。

ですが、私に言わせれば
広い世界に無限に広がっている学びの世界の
あらゆる「学ぶ楽しさ」のダシを取った後の
残りカス程度の楽しさしかありません。

ですが、「○点取りなさい」と目標を設定され、
限られた期間内にその目標を達成しなければ
罰を受けるという状況では、

子供たちはテスト範囲しか勉強しなくなります。

それが、罰を回避するための
合理的な方法だからです。

残りカスのような狭い内容しか学ばず、
教科書の外の本当に楽しい学びの世界を知らずに
勉強が好きになるわけがありません。

「勉強して何の役に立つの?」
という疑問(=子供からの抗議であり、SOS)
が発せられるのは当然です。

テストの点や順位は、
その数値自体に本質的な意味はありません。

その結果に至った中身やプロセスに意味があるのです。

お子さんが、どう考え、どう悩み、どう迷った結果
その結果に至ったのかが重要です。

そこに、今後成長していくための材料が詰まっています。

点数や順位と言った、データ処理の結果ではなく、
お子さんが何を見ているのか?
何に悩んでいるのか?
何を努力したのか?
何を工夫したのか?
何に困っているのか?
そして、次は何をしようとしているのか?

お子さんの見ている風景を
同じ目線で見てあげてください。

そして、お子さんが努力していること、
工夫していること、
前進していること、
成長していることを見つけたら、
その行動こそを褒めてあげてください!!

一緒に祝ってあげてください!!


もう一度繰り返します。


お子さんと同じ風景を見ようとせず、
その代わりとして得点や順位といった無意味な数値で
評価や賞罰を与えれば、
お子さんは成長を止め、学ぶことが嫌いになります。

どうか呪わないで!!

どうか、失敗も含めて祝ってあげてください!!

今日は子供の成長に与える影響の観点から書きました。

しかし、
そもそもテストの点数で測れる能力を鍛えても
役に立たない時代がすでに来ていることに
気づいていない人が多すぎます。

今の中学生が社会人になる10年後、
どんな能力が役に立つ時代になっているでしょうか?

そんな観点から、近日中に続きを書こうと思います。

See you soon!
↓↓
『お子さんのユニークな才能を伸ばしましょう!!』