自分の目で見て、体験することの重要性

こんにちは!
ワクワク塾 塾長の福田歩です。

6日の日曜日に『脳力授業』で
北八ヶ岳の苔の森を観察してきました。

オーナーの解説に聞き入る一同

麦草ヒュッテのオーナーが
山小屋周辺の苔の森をガイドしてくださいました。

苔についてはもちろん、
溶岩大地に苔が侵入し、森ができて、
今後も森の様子が変わっていく「遷移」の様子や、
鹿の食害など、苔の森についてさまざまなことを学びました。

生徒のご家族も参加してくださいました。

倒木上の苔をルーペで観察する生徒
雄株のてっぺんは水を貯められる構造になっている
ムツデチョウチンゴケとキノコ

脳力授業は、教科書の枠に収まらない体験型授業です。

なぜ体験することが重要なのでしょう?

生徒達を脳力授業に連れ出すと、
一人ひとりが実にユニークな視点で物を見ていることに気づかされます。

同じときに、同じ物を見ているにもかかわらず、
注目していることや、発見すること、
感動するポイントが一人ひとり違います。

物の見方は極めて多様です。
10人いたら、10通りの『現実』がそこに生まれます。
一つの物事にたくさんの見方がある。
それが大切なのです。

最近はコロナの影響も手伝って、学習のIT化、学習アプリなどが
教育の現場に導入されつつありますが、
誰かが作り込んだ教材は、製作者の視点で切り取られた
「狭く限定された情報」です。

教科書もまた、狭く限定された情報に過ぎません。

教科書などの教材で学べる定型的な基礎知識ももちろん大切なのですが、
子供達には、実物に触れて体験する機会がもっと必要だと思います。

覚えるのではなく、感じて、考える学びが
もっと、もっと、必要です。

また、教える人も、教科書の定型的な情報を
ただそのまま教える人で良いのでしょうか?

ゼニゴケとスギゴケ、コケ植物とシダ植物の定義を教えられる理科の先生。
でも、それ以外の苔の種類を知らず、
興味もない理科の先生から習うのと、

苔の森を生活の場、生きる糧とし、
苔をこよなく愛している山小屋のオーナーから聞く苔の話と、

どちらが豊かな学びになるでしょう?

多くの物事は多面的であったり、重層的であったり、
他の物事とのつながりの中で意味が変化したりします。
基本があれば、例外もあります。

ですから、教科書の中の閉じた情報だけを覚えて
勉強したつもりになっていないで、
世の中のいろんな事に熱量を注いでいる
プロフェッショナルから学ぶことが大切です。

しごく当然のことなのですが、
これまでの経験上、
脳力授業(体験型授業)に興味を持てる子は伸びます。

逆に、教科書の外の学びに興味を持てない子は、
教科書の中の学びにも興味が薄く、伸び悩む子が多いです。
学校の成績がどうこうというより、
生きていくための「たくましさ」が心配になります。

「百聞は一見に如かず」

この諺を「聴覚情報より視覚情報が勝る」と
勘違いしている人もいるようですが、
正しい意味は、
「人づての情報より、実体験が勝る」という意味です。

体験することで得られる学びに勝るものはありません。

さぁ、教科書の外の広い世界で学ぼう!!