脳力授業;鬼の押出しと田沼意次
こんばんは!
ワクワク塾 塾長の福田歩です。
今日は月に一度の脳力授業の日。
『鬼の押出しと老中・田沼意次』という企画で、
生徒と一緒に嬬恋村の鬼の押出園と、
軽井沢の白糸の滝に行ってきました。
高崎市内から毎日のように見える浅間山。
上毛かるたの『あ』の札に
“浅間のいたずら 鬼の押出し” と読まれています。
鬼の押出は天明3年の浅間山の噴火で形成された
火山岩による奇景です。
一方、中2の歴史で習う老中・田沼意次。
天明の飢饉の後に失脚します。
天明3年の浅間山の噴火。
その噴火がもたらした火山灰による日照不足。
不作による大飢饉。
その影響で老中・田沼意次は失脚したと言われています。
ですが、それは浅間山の噴火単体による日照不足でしょうか?
同時期にアイスランドのラキ火山が噴火し、
北半球全体で飢饉が起こっていました。
これはフランス革命が起こった要因の一つと言われています。
王政による統治という中世の価値観から、
現在の民主主義の価値観へと
歴史が大きく動くきっかけを作った火山活動。
中1の理科で火山や火成岩について習いますが、
そうした知識と日常の生活が結びついたら楽しいと思いませんか?
生徒たちには、
「自分で調べたり、考えるように。」
といって、上記の知識は教えません。
将来、自分で気付ける子が何人いるでしょうか?
自分で気づいたたときの感動を味わって欲しい。
種を播いて、成長を見守る。
教えすぎない。
今日はドライブをしながら、自然や歴史に触れました。
生徒が今興味を持っているゲームや漫画、
アイドルグループの話も聞きました。
鬼の押出し園を散策していると、ある生徒が突然
「2秒だ!」
と言いました。
「何が2秒なの?」
前を歩いていた家族連れの、男の子が
「ヤッホーーーーー!!」
っと叫んで、こだまが帰ってくるまでが2秒だったのです。
その生徒は音速が 343m/sec であることを知っていて、
「680m!!」
と音が進んだ距離を披露してくれました。
(行って帰ってきたから、約340m先の山に跳ね返されたんだね)
「じゃあ、遠くに見える浅間山ではなく、
すぐそこに見える尾根に跳ね返されたんだね。」
なんてディスカッションをしました。
子供のみずみずしい感性には驚かされます。
それぞれの子が、それぞれの感性で、それぞれの世界を見ています。
今日は歴史につながる企画を用意しましたが、
科学の話をたくさんした脳力授業でした。