アニメ『異国日記』で国語の勉強
こんにちは!
ワクワク塾・塾長の福田歩です。
最近観たアニメ『異国日記』に心を動かされたので、
生徒たちと一緒に観て感想をシェアしました。
ついでなので国語の問題風にしてみました。

【人物】
田汲 朝(たくみ あさ): 中学3年生の少女。交通事故で両親を亡くす。
高代 実里(こうだい みさと):朝の母。田汲姓ではない。
高代 槇生(こうだい まきお):姉の実里を憎んでいる。小説家、極度の人見知り
【場面】
朝の両親を荼毘に伏している間、親戚たちは寿司をつまみながら
亡くなった朝の両親、特に朝の母親(槙生の姉)について、
好き勝手な憶測や批判を口にします。
また、残された朝の今後についても、
形式的な心配や無責任な発言をします。
両親を突然失ったばかりの朝がその場に居るというのに。
朝:(砂漠の心象風景の中でつぶやく)
「お父さんも、お母さんも、もう…いない。
なんか、ポツーン、ポカーンとしちゃって、
砂漠の真ん中に放り出された感じで、ザワーっとする。
水がほしい。せめてたらいに張った……水があれば……」
槙生:「朝! 朝!!」
朝:「た、『たらい』って漢字でどう書くんだっけ?!」
槙生:「私はあなたの母親が心底嫌いだった。
死んでなお憎む気持ちが消えないことにうんざりしている。
だから残念だけど、あなたのことも、
通りすがりの子供に思う程度にも思い入れることができない。
でも、あなたは、
15歳の子供は、
こんな醜悪な場にふさわしくはない!!
あなたは、もっと美しいものを受けるに値する!!
部屋はいつも散らかっているし、私はだいたい不機嫌だ。
あなたを愛せるかどうかもわからない。
だけど私は、決してあなたを踏み躙らない!
それで良ければ、明日も、明後日も、ずっとうちに帰ってきなさい!
盥回しは無しだ!!
それから、“盥” は、臼に水を入れて、下に皿を敷くと書く!」
朝:(心の声で)
「この日、この人は、群れをはぐれた狼のような目で、私の天涯孤独の運命を退けた。」
「盥の字も知っていた。」
朝:(大粒の涙を流しながら)
「帰る。一緒に、帰る!」
槙生:「行こう。 乾いた寿司は食べるに値しない。」
「本当の寿司というものを食べるぞ。」
国語の問題です
「乾いた寿司は食べるに値しない。」「本当の寿司を食べるぞ。」
という槙生のセリフは隠喩(比喩表現)であると考えられます。
「乾いた寿司」とは何を指すのでしょうか?
「本当の寿司を食べる」とは、どうすることでしょうか?
私は、
「乾いた寿司は食べるに値しない。」とは、
「不誠実な人間は付き合うに値しない」という意味だと思います。
表面上にこやかで、優しい言葉を使うが、責任は取ろうとしない。
人間関係を円滑に、無難に済ます術を身につけてはいるが、心が渇ききっている。
みずみずしい心も、人を思いやる感性も無くしてしまった大人。
それが「乾いた寿司」なのだと思います。
「本当の寿司というものを食べるぞ。」とは、
「人と人として誠実に向き合って、これから二人で生きていくぞ。」
という決意表明なのだと思います。
この槙生の言葉が私の琴線に触れたのは、
今、私の中に同様の怒りがあるからなのだと思います。
子供は、今育とうとしている若者は、
大人から美しいものを受けるに値するのだと思います。
決して我が生徒たちが不遇だということではなく、
ただ、自覚して欲しかったのです。
「あなたたちは美しいものを受けるに値する存在なのだ」ということを。
そして、大人に成長しても、いつまでもみずみずしい感性を失わないでほしい。
大人になってからは子供や若者、後輩を潤せる存在になってほしいと伝えたかったのです。
