経営は『奪い合いのゲーム』ではない
ワクワク塾の今月の脳力授業は
『会社経営ゲーム(中級)』
中3の生徒が2名参加してくれました。
授業の前日に、このゲームの開発者さんが
・ゼロサムゲーム:誰かが得をすれば、誰かが損をするゲーム
・マイサムゲーム:全員が損をするゲーム
・プラサムゲーム:全員が得をするゲーム
についてFacebookに投稿されていましたので、
今回はゲームを始める前に生徒たちに課題を伝えました。
「会社やお店を経営することは、3つのゲームのうち、どのルールだろう?」
「ゲームが終わってから皆の意見を聞くから考えてみて。」


店主さんが冷やし焼きりんごをサービスしてくださいました。
ありがとうございました!!
「経営ゲームをしてみると、飲食店に入ったときの物事の見え方が違わないかい?」
「お店を経営するってすごく大変なことだよね。」

まず、全員が会社を潰さずに10年間経営を続けました。
おめでとう!! これはすごいことなんだよ。
日本で、会社やお店を起業してからの「10年生存率」ってどのくらいか知ってる?
業界によっても違うんだけど、平均値で何パーセントぐらいかな?
生徒A「10%」
生徒B「20%」
ChatGPTで調べてみたら、6%だって。
二人とも10年間会社を潰さなかったんだから立派だよ!!
上位6%の腕前だよ!!

1. 日本の会社の「10年生存率」は何%?
2. 会社経営はどんな原理のゲーム?(ゼロサム、マイサム、プラサム、その他)
では、経営ゲームを10期やり終えてみて、
会社経営はどんなルールのゲームだと思うかを聞きます。
けど、その前に、みんなもう直ぐ受験だよね。
「受験はどの種類のゲーム?」
「ゼロサムゲームです。」
「どうしてゼロサムだと思うの?」
「合格する人がいれば、落ちる人もいるからです。」
「その通りだね。」
「このゲームの開発者さんは、各ゲームについてこのように説明しているよ。」
・ゼロサムゲーム:誰かが得をすれば、誰かが損をするゲーム
限定された市場のパイの奪い合い、利害の対立
・マイサムゲーム:全員が損をするゲーム
戦争、過度な軍拡、報復の連鎖
・プラサムゲーム:全員が得をするゲーム
良い家族関係、健全な経済活動
さて、では改めて聞くけど、会社経営はどの原理のゲームかな?
ポストイットを貼って投票してみて。
全員がプラサムゲームを選びました。
「“健全な経済活動” って書いてあるもんね。」
もちろん、このゲームをゼロサムゲームの方針でプレイすることもできるんだけど、
相手を敵だと思って足の引っ張り合いをすると
経営はものすごく苦しくなるよ。
お互いを家族だと思って応援しあうと、経営はうまくいくよ。
最近、高市首相が
「増税をしなくても(経済が成長して)税収が増えるようにしたい」
と国会で答弁していたけど、
足の引っ張り合いをやめて協力しあう社会になれば、それも可能だと思うよ。
いわゆる「優秀な人」って受験や入社試験など、ゼロサムゲームの勝者でしょ。
だから、身につけた必勝パターンが
「いかに他者より有利に振る舞うか」という
競争原理になりがちかもしれないね。
君たちは是非「皆で豊かになる」という思考を忘れないでほしいんだ。

