自分の人生を生きよう!(後編)
自分の人生を生きよう!(前編)からの続き
「学校で皆んなと同じ教室で授業を受けようとすると気持ち悪くなってしまう」
という生徒が
「この塾に来て本当に良かった」
「すごく楽になった」
と言ってくれました。
後編では、彼の「世界との関わり方」を根本から変えるために行なった
4月の『脳力授業』について書きます。
彼の悩みの構造は、
『ソース あなたの人生の源はワクワクすることにある』
という書籍の第2部
『誰もが信じているウソ』にマルッと説明されています。
彼にこの視点を紹介したいと思いました。
この章には誰もが信じている
社会通念の8つのウソが書かれています。
彼が後で何度でも読み返せるように、
彼へのメッセージとして、
8つのウソを解説する資料を渡して、
語りかけるように読み聞かせました。
すると彼は「とても楽になった」と言ってくれました。

・『ワクワク』ってどんな気持ち?
・『誰もが信じている8つのウソ』
・『ソース』が目指すもの




次に、書籍の著者マイク・マクマナスさんが
原文で「ワクワク」として使っている英単語を紹介して
「生き物としての人間に心地よい感覚はすべてワクワクだよ」と
『ワクワク』を定義して、
お互いのワクワクを紹介しあいました。

彼は創作活動に興味があって、
マインクラフトのゲーム実況のコンテンツ作成や、
ネット小説を書いて投稿してみたいと思っています。
私が、
「『シャングリラフロンティア』って知ってる?
ネット小説から漫画化されて、アニメ化されたやつ。
最近、漫画の続きが気になって、
ネット小説を読み始めたんだ」
と言うと、彼も
「僕もシャンフロ好きです!
ネット小説読んでみます!」
と盛り上がりました。
その後も
「ネット小説で◯◯のあたりまで読みました」
と報告してくれます。
彼は自分が創作した世界について表現することにワクワクするんですね。
彼はジャガイモが大好きだということがわかったので、
お昼ご飯はポテトのニョッキを作って一緒に食べました。
料理をすることや、チーズは私のワクワクです。

上中央:ポテトニョッキ、生徒が摘んでくれたセージ、陰干しで旨みを増した舞茸
上右:栗の葉で包んだ山羊乳チーズ『ミストラル』
左下:素材の味をシンプルに味わうため、ポテトニョッキ、バター、塩、セージのみ
下中央:舞茸とパルミジャーノのニョッキ
右下:ゴルゴンゾーラとパルミジャーノのニョッキ
生徒はどれも美味しいと食べてくれました。
料理の味付け用とは別に、3種類のチーズをそのまま食べてもらいました。
「どれもそれぞれ美味しいです」
と嬉しい感想を言ってくれました。
「どれもそれぞれ美味しい」
それが大事なんです!!
私は『ソース』というプログラムに出会うより前に、
チーズの世界に出会いました。
チーズやワインなどの業界には
『terroir(テロワール)』
という概念があります。
直訳すると「土地、風土」という意味ですが、
チーズやワインなどの発酵食品に使われる場合、
「その土地固有の味わい」といった意味で使われます。
高いワインだと、ラベルに醸造所の名前だけでなく、畑の番号まで書かれています。
その年の、その醸造所の、その畑の条件でしか醸し出せなかったワインということです。
チーズなら、フランスには
「村の数だけチーズの種類がある」
という言葉があります。
「家畜の乳」という同じ材料を使っていても、
その場所の土壌のミネラルで育った草を食べて乳を出し、
その場所に適した製法で作られ、
その場所の条件でしか生育しない菌によって醸されて、
初めてその場所固有のチーズができます。
それが terroir(テロワール)という概念です。
彼は自分の個性の輝きを忘れ、
「皆んなと同じにならなくてはいけない」
という苦悩を抱えて一歩も進めなくなっていました。
そんな必要はないのです。
「君は君だから素晴らしいんだよ。」
そう伝えました。